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連載SS第二十五話

親しい友人達の突然の来訪――なのはと二人っきりのお花見を心ゆくまで楽しめなかったフェイトは玄関先での見送り途中で小さく溜息をついた。

結局…なのはの言葉…聞きそびれちゃったな…

フェイ、ト…ちゃん…あの、ね…

小さな声。

少しだけ震えてるようなその声をもっと良く聞き取ろうとした…けれどなのはの言葉は最後まで紡がれる事は無かった……

一体なのはは何を言おうとしてくれてたんだろう……

フェイトがそんな考えを巡らせている時にすっと真横に並んで来たすずかが申し訳なさそうにして小さくごめんね?と謝ってきた。

「どう、して…すずかが謝るの?」

確かに連絡も無しに訪ねてきたのには驚いたが…皆んなで一緒に過ごしたお花見は楽しかったし何よりなのはがとても喜んでいた文句など無いのに…

ただ、なのはの言葉を聞けなかった事だけが残念なだけだ…

「フェイトちゃんに溜息、つかせちゃったから…かな」

「……ごめん。そんなつもりじゃなかったんだ…」

皆んなにバレないようにとこっそりとついた溜息…すずかだけはそれに気付いていた…フェイトは罰が悪そうに笑った。

「ちょっと、残念な事があったんだ…でも大丈夫。後でまた聞いてみるよ」

フェイトが静かにそう告げるとにっこりと笑い返してすすかがアリサの元へと戻ってゆく。

「…今度はちゃんと連絡してから来る事にするわ」

アリサのこの言葉にフェイトはフッと表情を緩めると静かに頷いた。

「そうだね。そうしてくれると助かるよ」

フェイトの言葉にアリサはうんと頷き隣に居たはやての首ねっこをムンズと掴むと踵を返し、すずかは見送ってくれているなのはに、にこやかに手を振った。

「あたたた!ちょおアリサちゃん何で―」

「アンタはバニングス家に連行よ!たーっぷりお説教してあげるわっ!!」

「へ!?何で!?い、嫌や―なのはちゃん助け――」

ずる、ずる、ずる、アリサに強引に連行されてゆくはやてであった…

「な、なのはちゃん、またね?」

「う、うん。また遊びに来てねっ」

なのはが玄関から出て三人に手を振って見送ると黒塗りの高級車に約一名押し込まれるようにして乗りこむのが見えた――

だ、大丈夫かな…はやてちゃん……

そんななのはの肩にそっと手を置いてフェイトが小さく囁いた。

「大丈夫だよ、なのは。いつもの事、だからね」

そう言われてみればそうだったかも…アリサちゃんとはやてちゃんはいつもあんな感じだったような気がする…にゃはは。

「なのは、もう暗くなってきたから…家に入ろう?」

「う、うん///」

フェイトの手が優しくなのはを誘う。

手を繋いで家の中へと帰ってゆく二人…フェイトは部屋に戻った後今度こそ、あの時なのはが言おうとしていた言葉を聞く事となるのだった―

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