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ヴァンパイアなのはさん番外編 ハロウィンSS前編

なのはとフェイトの家に夜、はやてが訪ねてきた時の事だ―――

「ハロウィン…?」

「せや、カリムの運営してるホームでなハロウィンパーティーやるんよ~それでなフェイトちゃんにも是非、来て欲しいんやけどー」

ハロウィンという聞きなれない言葉にフェイトちゃんは少し考えてからチラ、と私の方を見てくる。

「フェイトちゃんハロウィンって言うのは外国の子供達がやるお祭りの事だよ」

「せやせや、お菓子くれなイタズラするよー?言うて子供らが仮装してな近所の家を一軒、一軒回りながらお菓子もらうーゆうやつや」

「Trick or Treat トリック オア トリートだったっけ?」

「これはいわゆるお約束ーゆうやつでな合言葉みたいなもんで絶対、必要や。それからジャックランタンも作らななーこれはカボチャのロウソク立てやね」

「大きなカボチャの中身をくりぬいて作るんだよね」

「結構、大変な作業やけど皆んなで力を合わせて作ればきっと楽しいよー?」

「……それってなのはも、一緒?」

「ええっと、私はもう子供じゃないから参加するのは無理だと思うよ?」

「…じゃあ、いい…行かない。」

ふぇ、フェイトちゃん…それってどうかと思うの……

フェイトの言葉にガックリきたなのはは苦笑しながらはやてを見る。

「なぁフェイトちゃんこれは、あたしからのお願いや…」

聞いてくれるか?という目ではやてはフェイトの前にわざわざ膝をついた。

「あたしの家族の中になフェイトちゃんと同じくらいの年頃の女の子がおるんよ。そやけどその子以外は皆んな大人や…せやから一緒に回ってあげる事が出来へん…フェイトちゃん、うちの子ぉと一緒にハロウィンやってあげてくれへんかな?」

フェイトは、はやてをじっと見つめてからなのはを見つめた。

「フェイトちゃん私からもお願い。その子と一緒にハロウィンやってあげてくれないかな…?」

「…うん、分かった。良いよ」

「本間か!おおきになぁ~フェイトちゃん♪」

「は、はやて…苦しい、よ…」

むぎゅーとはやてちゃんに抱きしめられたフェイトちゃんはぐいぐい押し返しながらちょっと楽しそうだった。

にゃはは、可愛いなぁフェイトちゃん///

「そしたら明日、迎えに来るな?」

「う、うん」

はやてちゃんをお見送りした後で私はフェイトちゃんと手を繋いで家へと入った。

衣装どんなのなんだろ?フェイトちゃんなら何でも似合いそうだよね///

私はフェイトちゃんの仮装が楽しみでその夜は少しだけ寝つきが悪かった―――

次の日の朝、はやてちゃんがフェイトちゃんを迎えに来て私は玄関先までは行けないからリビングでフェイトちゃんを見送った。

「……なのは」

ちょっぴり不安そうな顔をするフェイトちゃんだったけど…施設で一緒だった子達もいるし、はやてちゃんもいるから大丈夫だよ?そう言って頭を撫でてあげるとコクンと頷いてフェイトちゃんは出かけて行った。

フェイトちゃんがいない家はとても静かで…何だかいつもより広く感じた…

何だか少し寂しいな……

フェイトちゃんと出会ってからはいつも一緒、だったからかな?

私は、やる事が見つからず結局夕方フェイトちゃんが戻って来るまで眠る事にした。

一方その頃、フェイト達はというと――

「紹介するな~フェイトちゃん、この子がうちの末っ子のヴィータや♪」

長く伸ばした綺麗な赤毛を後ろで三つ編みにした女の子が変てこなウサギのヌイグルミ?みたいなものを持って車の中で待っていた。

「は、初めまして…フェイト、です。」

「…アタシはヴィータだ…よろしく。」

「よっしゃ挨拶もすんだ事やし、ほな出発しよか」

後部シートにヴィータと二人で座って、はやてが運転席に座る。

「ヴィータ、フェイトちゃん緊張してるみたいやから盛り上げたってなー?」

バックミラーを覗きこみながらはやてがウィンクするとヴィータって子の頬が赤くなった……

「おい、」

「え?」

「お前、何才だ?」

「…9才、だけど?」

「ふぅん。じゃあヴィータって呼ばせてやっても///いいぞ…」

ちょっと照れくさそうにそっぽを向くヴィータは何てゆうか凄く不機嫌そうに見えるんだけど……もしかして…

「…ヴィータは、はやての事が好きなんだね」

私は、なのはが大好きだけど///って続けようとしたんだけど…真っ赤になったヴィータにギロリと睨まれたのでやめた……

それからはお互い無言で少し気まずい空気だった

「…ほら、これ」

ヴィータが大切そうに持っていた不細工なウサギのヌイグルミを私の方に突き出してくる。

「な、なに?」

わけが分からず目をパチクリさせる私の胸に押し付けるようにしてヴィータはヌイグルミから手を離した。

「…ちょっとだけなら貸してやっても、いいぞ」

また、ぷいってしながら言ってくるヴィータを見ていて思った。

この子、不器用だけど…本当は優しい子なのかも知れない…って

「うん、ありがとう嬉しいよ」

私はヴィータから貸してもらったヌイグルミを抱きしめて、にこっと笑う

それから二人で色んな話をしてこのウサギのヌイグルミははやてに買ってもらったんだ///と少し恥ずかしそうに照れながら話すヴィータが、何だかとても可愛いと思った。

「いらっしゃい、はやて」

施設につくと、はやてが出迎えてくれた綺麗な女の人と話しをしてて私とヴィータは施設の子供達のところへと向かった。

「わーフェイトちゃん久しぶりだねっ」

「あー!!フェイトだー!」

「フェイト!!!」

あの施設で一緒だった子達が集まってきて、あっという間に私とヴィータの周りに人だかりができた。

「皆んな久しぶりだね、元気だった?」

再会を喜びあい今このホームでの暮らしはとても楽しいと皆んなが凄く嬉しそうに笑いあう姿を見て本当に安心した。

「…お前って人気者だったんだな…」

ヴィータがぼそっと呟きながらカボチャの中身を一生懸命くりぬく

「ヴィータだってそうじゃないか…」

現に今もヴィータの周りには小さな子供達が集まってきて一緒に作業をしてる。

「まぁな、アタシはここのホームには良く手伝いで来てるしな。こいつらの面倒ちゃんと見てやらねーとダメだかんなー」

「ヴィータは優しいんだね」

「な、何言ってやがんだ!///別にアタシは――」

むきになるヴィータが可愛くて子供達が皆んな笑顔できらきらしてて今日ここに連れて来てもらって本当に良かったと思った。

「よっしゃ、そしたらいっぺん家戻って衣装着替えよか?」

夕方、はやてが迎えに来てくれて私はハロウィン用の仮装をするために家へと連れて帰ってもらった。

「ただいまーなのは、帰ったよ!」

「お帰り。フェイトちゃん」

にこにこしながら出迎えてくれたなのはに私はぎゅっと抱きついた。

「あのね、今日凄く楽しかったんだ」

「こらこらーまだハロウィンは終わってへんよー?」

「にゃはは、これからが本番だもんね」

家の中に入ってはやてが持って来てくれた、たくさんの衣装の中から私が選んだのは真っ黒で可愛いデザインのワンピースと黒いマントがセットになったものだった。

「フェイトちゃん!凄く良く似合ってるよ♪」

「おー可愛ええなぁー思わず家に連れて帰ってしまいそうやー」

「…はやてちゃん?」

「いやいや冗談やし…そんな目ぇで見んといてー!!」

なのはがそれは許さないよ?という目ではやてを見たらしく二人はぎゃーぎゃー騒いでる。

鏡の前で自分の姿を見て嬉しくなった―だって、なのはが着てる服とこれってちょっと似てるから///

マントが白じゃないのは残念だけど…

私が選んだのは魔女でも幽霊でも黒猫でも無くって吸血鬼セットだ。

「お着替え終了やね♪そしたらヴィータも待ってるやろし行こか?」

え…?もう、行っちゃうの?

「フェイトちゃん」

なのはが私の頭にポンと手をおいて優しい笑顔を浮かべた。

「そんな顔しないの…楽しんでおいで?ね?」

「う、ん…」

なのはと一緒だったらもっともっと楽しいのに…どうして子供しか参加出来ないんだろう…

「ほら、ヴィータちゃん待ってるよ?」

「…うん。行って、きます。」

なのはに見送られながら私ははやての車でまた、施設へと戻って行った―

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